京都大学大学院 人間・環境学研究科 言語科学講座にて,
修士課程および博士課程の研究指導を行っています。
ゼミ生の研究テーマ
課程 | 研究テーマ |
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博士 | Effects of viewing EAP materials on second language vocabulary acquisition 【邦訳】学術目的の英語素材の視聴が第二言語語彙習得に与える効果 |
博士 | 映像作品視聴時の語彙学習における字幕の利用 |
博士 | Japanese EFL Learners’ Development of Noun Phrase Comprehension and Production 【邦訳】日本人英語学習者の名詞句理解と産出の発達過程 |
博士 | Examining the Impact of a Fictional Graded Reader Series on English Academic Vocabulary Learning 【邦訳】フィクション多読教材が英語学術語彙学習に与える影響 |
博士 | The contribution of collaborative learning in enhancing reading literacies at school |
博士 | Language Learning in VR: Promoting Intuitive Vocabulary Acquisition and Productive Use through 3D Visual Dictionaries |
博士 | 動画内容に基づいた語彙問題作成アルゴリズム |
修士 | 語彙知識の深さと読解力の関係 |
ゼミ生の研究成果
論文発表
2023年
- 彭 悦, 梁 震, 笹尾 洋介.(2023).「日中バイリンガルの音声版日本語語彙サイズテストの開発と検証」『日本語教育』185, 93–108.https://www.nkg.or.jp/gakkaishi/yomu/2023_08_25.html
- Vincent, N. H., Liang, Z., & Sasao, Y. (2023). Motion and memory in VR: The influence of VR control method on memorization of foreign language orthography. International Journal on Cybernetics & Informatics (IJCI), 12(1), 151–164. Available at: https://ijcionline.com/paper/12/12123ijci12.pdf
2022年
- 彭 悦, 梁 震, 笹尾 洋介.(2022).「日本語学習における映像作品の字幕利用ー言語選択の視点からー」『言語文化教育研究』20, 335–356.https://doi.org/10.14960/gbkkg.20.335
- 彭 悦・梁 震・笹尾 洋介(2022)「日中バイリンガルの音声版日本語語彙サイズテストの開発と検証」『日本語教育学会秋季大会予稿集』
- 梁 震 (2022) 「日本語語彙問題の選択肢自動生成プログラムの開発と検証」『日本語教育学会春季大会予稿集』
2021年
- Lecailliez, L., & Vincent, N. H. (2021). VeRdict: Imbuing VR Language Learning Applications with Dictionary Functionality. Proceedings of 2021 7th International Conference of the Immersive Learning Research Network (iLRN), 136–138.
2020年
- 彭 悦(2020)「映像作品視聴時の語彙学習ストラテジーの利用―日本語教育への応用に向けて」『日本語/日本語教育研究』11,pp.183–198.
- Mathieson, P., & Bolstad, F. (2020). A spoonful of humour helps the medicine go down: Enlivening academic English vocabulary learning in a medical English course. The Asian ESP Journal, 16(3), 64–87.
口頭発表・ポスター発表
2023年
- 赤松 春奈, 笹尾 洋介. (2023). 新学習指導要領に基づいた英語検定教科書における多義動詞の語義分布-comeとhaveに焦点を当てて-. 全国英語教育学会第48回香川研究大会(香川大学)
- 奥住 桂. (2023). 日本人英語学習者の英作文における名詞句使用 ー熟達度別の構造的特徴比較ー. 全国英語教育学会第48回香川研究大会(香川大学)
2022年
- Mathieson, P. (26 November, 2022). Learning English Vocabulary through Narrative Texts. LET Kansai Fundamental Theory SIG Seminar.
- Mathieson, P., Murray, C., & Bolstad, F. (13 November, 2022). Academic Word Learning with Fictional Graded Readers. JALT 2022 International Conference.
- Hidaka, Y. (25 August, 2022). Learner Perception of Relative Efficacy of Vocabulary Learning Through Reading, Listening, Viewing and Viewing With Captions. The 61st JACET International Convention.
- Mathieson, P. (6 August, 2022). AWL + ER = AWL Readers. Extensive Reading Around the World Conference.
- Mathieson, P., & Murray, C. (9 July, 2022). Facilitating English academic vocabulary learning using fictional graded readers. JALT PanSIG Conference.
- Mathieson, P., & Murray, C. (15 May, 2022). AWL + ER = AWL Readers. Osaka JALT Back to School Conference.
- Mathieson, P. (13 March, 2022). The AWL Readers. Kyoto JALT Independent Publishers’ and Materials Creators’ Fair.
助成・受賞
- 中野 珠悠.令和5年度 大学院生の教科書研究論文助成金.(公財)教科書研究センター.「新学習指導要領に基づく英語教科書におけるコロケーションの使⽤実態調査-効果的な産出活動を⽬指して-」(2023年10月)https://textbook-rc.or.jp/grants_jp/
- Andriiuk, Tetiana. 日本政府(文部科学省)奨学金(2023年10月〜)
- 赤松 春奈.令和4年度 大学院生の教科書研究論文助成金.(公財)教科書研究センター.「新学習指導要領に基づいた英語検定教科書に頻出する多義語の意味分析-中学・⾼等学校での語彙指導の連携強化に向けて-」(2022年10月)https://textbook-rc.or.jp/grants_jp/
- Mathieson, Paul. 2022 Sir David S. Beattie Award (Dilworth School, New Zealand)
- 彭 悦.(公財)ロータリー米山記念奨学金(2020年4月〜2023年3月)
- Vincent, Noel Harris. 日本政府(文部科学省)奨学金(2018年10月〜2024年3月)
ゼミ卒業生の学位論文題目
博士論文
修士論文
- 赤松 春奈. (2024). Analyzing the senses of polysemous verbs in Japan’s authorized English textbooks: A focus on COME and HAVE.
- 梁 震. (2023). 機械学習を用いた日本語語彙テスト自動生成プログラムの開発と検証
- 王 耀萱. (2022). 日本語二字漢語とその構成漢字の意味的透明性―高頻度語に焦点をあてて―
- Vincent, Noel Harris. (2021). Vocabulary learning in VR: How hardware and software interfaces influence word memorization.
研究指導を希望する学生さんへ
この研究室では,修士課程および博士課程で外国語教育研究を行いたい意欲のある学生さんを募集しています。私の専門は英語教育ですが,日本語を含む他の言語教育も指導可能な場合もあります。
外国語教育は学際的な領域です。隣接する諸分野(言語学,心理学,統計学,ICT,教育学,社会学等)に関する幅広い知見が求められます。また,理論の構築にとどまらず,教育実践への応用可能性も重視されます。教育実践には,教室での指導はもちろん,言語教育プログラムの開発・運営,教材開発,評価システムの開発,教員養成など多くのことが関係します。この研究室では,外国語教育の発展に寄与する新たな知を創出できる優れた研究者,また外国語教育に関する学識の深い優れた教育実践者を輩出することを目指します。(教育職員免許状(中高専修)の取得も可能です。)
学部生の間に,ぜひ言語(について)の理解を深めてください。言語について無知な人が言語教育に携わることは不可能です。英語教育を志すのであれば,英語の運用能力を高めるのはもちろん重要ですが,それだけでは不十分です。英語についての知識も深めてください。そのためにも言語学(音声学,音韻論,形態論,統語論,意味論,語用論など)の素養を身に着けてください。言語学の知見は,研究や実践を行う上で重要な「気付き」を与えてくれます。大学院入学前のまとまった時間のある時に勉強することをお勧めします。
大学院の受験をご検討の場合は,以下の詳細をご覧ください。また,人間・環境学研究科が公式に開催している入試説明会へのご参加もご検討ください。
修士課程
修士課程への入学をご希望の場合は,以下の条件に当てはまることをご確認ください。
- 学部において,外国語教育関連分野(言語学,心理学,統計学,ICT,教育学,社会学等)の知見を幅広く修得していること
- 修士論文をはじめ,授業レポートや論文執筆に必要とされる優れたライティング能力を有すること
- 英語教育研究を志望する場合は,大学院入試および修士論文での使用言語は英語としています。
- 英語教育以外を研究の対象とする場合は,大学院入試および修士論文での使用言語は英語または日本語としています。
- 指導教員の専門と関連のある領域を研究対象としていること
- 指導教員が公表している論文等に目を通してください
- 研究対象とする言語に深い造詣があり,かつ高い運用能力を有すること
- <留学生の方>高度な日本語能力を有すること
- 事務書類の作成や教務連絡などが日本語で行われることが多いです。
- 授業の多くが日本語で行われます。
例年,修士課程入学試験は,9月と2月に実施されます。受入教員の事前承認は求められていませんので,直接出願していただくことも可能です。
事前にZOOMによる面談をご希望の場合は,こちらからコンタクトをおとりください。履歴書(様式自由),研究業績リスト(論文・口頭発表・その他に分ける),研究計画書(A4で2枚程度)をご準備ください。研究計画書の使用言語は英語(英語教育の場合)または日本語(英語教育以外の場合)です。
博士課程(編入)
博士課程への編入をご希望の方は,以下の手順でお申し込みください。
【1】以下の条件に当てはまることを確認してください。
- 外国語教育関連の修士号を取得している(または編入学までに取得見込みである)こと
- 査読付き学術雑誌より研究論文を公表している(またはそれに準ずる高い研究能力および論文執筆能力を有する)こと
- 指導教員の専門と関連のある領域を研究対象としていること
- 研究計画書において,指導教員が公表した論文等の引用を含めること
- 研究対象とする言語に深い造詣があり,かつ高い運用能力を有すること
- 英語教育研究を志望する場合は,大学院入試および博士論文での使用言語は英語としています。
- 英語教育以外を研究の対象とする場合は,大学院入試および修士論文での使用言語は英語または日本語としています。
- 博士研究および研究室活動に十分な時間を確保できること
- <留学生の方>高度な日本語能力を有すること
- 事務書類の作成や教務連絡などが日本語で行われることが多いです。
【2】編入学試験のスケジュールをご確認ください。
例年,9月と2月に編入学試験が実施されます。詳細は人間・環境学研究科公式サイト(https://www.h.kyoto-u.ac.jp/entrance_exam/gr/application/)をご確認ください。
【3】教員にコンタクトをお取りください。
編入学試験においては,受入教員の事前承認が必要となります。そのため,編入学試験に十分に間に合うように余裕を持ってコンタクトをお取りください。
(A)外国の大学卒業(見込みも含む)の方
Admissions Assistance Office(AAO)において出願資格を照会してください。詳細は,人間・環境学研究科のホームページをご覧ください。
https://www.h.kyoto-u.ac.jp/entrance_exam/gr/application/
(B)上記(A)以外の方
こちらからコンタクトをおとりください。その際,履歴書(様式自由),研究業績リスト(論文・口頭発表・その他に分ける),研究計画書(A4で2枚程度)をご準備ください。研究計画書の使用言語は英語(英語教育の場合)または日本語(英語教育以外の場合)です。
研究生(非正規生)
指導教員の下で研究することが目的で,学位の取得や単位の修得はできません。研究生として受け入れられるためには,綿密な研究計画を提出していただく必要があります。
修士課程および博士課程への正規プログラムへの入学には,別途大学院入学試験に合格する必要があります。研究生として在籍することが,正規プログラムへの入学に有利に働くことはありません。また,研究生として在籍することなく正規プログラムの入学試験を受験することができます。
外国の大学卒業(見込みも含む)の方は教員に問い合わせる前に,まずAdmissions Assistance Office(AAO)において出願資格を照会してください。詳細は,人間・環境学研究科のホームページをご覧ください。
https://www.h.kyoto-u.ac.jp/entrance_exam/gr/application/
AAOに提出された資料から,指導教員の指導可能な研究テーマではないまたは研究室の求めるレベルに達していないと判断された場合,もしくはすでに研究室の定員を充足している場合,教員へのコンタクトは認められません。
研究室活動
原則として,月に一度,個別研究打合せを行っています。また,数か月に一度,ゼミ研究会も開催しています。研究室メンバーが順に研究内容を発表し,ディスカッションを行います。